Blog / 潜入ルポ

Posted on 2016-08-22
第1回ものづくりなでしこ意見交換会


ものづくりなでしこ第一回意見交換会

ものづくりなでしこ第一回意見交換会

『ものづくりなでしこ』とは?

2016年7月14日、製造業の女性経営者の会、ものづくりなでしこ第1回意見交換会が大阪梅田のホテルにて開催されました。

ものづくりなでしことは、企業の経営者であるなでしこ会員と次期経営者を目指すBourgeon(ブルジョン=フランス語で蕾)会員、そのサポータ会員から構成される団体です。
なでしこ会員とBourgeon会員は、
・自社生産拠点を有する企業に所属していること。
・所属する会社の資本金が、1,000万円以上であること。
・経営者又は経営に携わる女性あるいはそれを目指す女性
が主な条件となっています。
(ものづくりなでしこの発足など詳細についてはこちらのサイト。)

今回の意見交換参加メンバーは、北は北海道、南は福岡からの製造業28社代表と中小企業庁の事業環境部室(伊奈友子室長)でした。
参加企業の社員数は、数10名から300名以上、業態分野は、鉄鋼、機械、塗装、電気、プラスチック、紙工、美容関連商品の製造、熱処理加工、切削加工等各種処理等におよびます。
その他に来賓として近畿経済産業局、大阪府からの担当者、オブザーバーとして11社の代表が参加しました。

女性の感性と強さを活かすために解決すべきこと

まずは、代表幹事である渡邊弘子社長(富士電子工業株式会社)から、
「弊社は、人材教育もグローバル展開も積極的にやってきています。私自身、結論ありきの男性脳の持ち主ですが、そうでない女性脳寄りの方もきっといらっしゃると思います。まだ男性中心のものづくり企業のなかで、何に悩み、何を解決しようとしているのかお聞きし、微力ながらお役に立ちたい。忌憚のないご意見をお願いします。」と挨拶があり、まずは、各自社紹介と挨拶、現状の課題などが発表されました。

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そこで最も多く口にされる課題は、人材採用と人材活用でした。

男性が多くを占める製造業界の中で、女性が大半を占める企業、女性を積極的に採用している企業が少なくないようでしたが、現場で女性を見かけることそのものが無いので体質から改善する必要があるという企業もありました。

 
・女性目線を大事にしたものづくりを推進している。
・女性リーダーの活用。
・出来る女性がいると管理職の男性が頼りなくなる。
・女性は、昇進に後ろ向きな傾向がある。
・営業面では、女性社員は、新規獲得に弱い。

等の意見が出ました。

女性活用となると、やはり育児や介護との両立が、議題に浮上しました。
育休制度の確立や活用は、社内の世代間や男女差で意識の違いがまだまだあるところが多いようです。
代表幹事から時短勤務と子育てとの両立の取り組みについて、提案もありました。こちら参照
育休や時短勤務は、男女ともに子育てやこれから介護をしていく事と同じであると考えればその大変さ・制度の大切さが納得できるもの。また人材確保を大手企業と競り合っていくためにも女性活用に力を入れることが外せません。

また、「子育てや介護のある社会の中での会社」という位置付けや、仕事以外に実現したいことを持つ社員の都合にも柔軟に対応することも大事という意見もありました。
様々な意識の改革が必要な過渡期にあるようで、どれも人材の継続に繋がる課題です。

後継者問題に直面している企業もありました。
製造業に限らず、全体的に見て、20年、30年前は、経営者が亡くなると社長業を引き継ぐのはご子息である息子さんとなる場合が多かったですが、今では、娘さんが引き継ぐことが多くなってきている印象です。
これは、単に経営者の後継に男女差が無くなってきているからでしょう。

アジア価格と戦っていくには?

生産拠点が海外にある、あるいは輸出している企業も少なくなく、グローバル展開には概ね積極的なところが多いようです。
アジア価格との競争で値崩れしてきている分野があるなど、安さと戦っていくためには?という質問については、

・IT活用をして生産性を上げる。
・勘に頼らず、数値化していくことが大事。
・付加価値のある加工や難易度が高いものを手がけていくことで差別化していく。
などの意見が挙げられました。

中小企業庁からは、「取引の適正化に力を入れていて、中小企業向けには相談も受け付けているが、周知されているかどうか。」との投げかけがありました。

・価格の問題で、初めから諦めないでクライアントを説得しているかどうか。
・説得するための書類作成能力があるかどうか。
との意見もあり、具体的対応策として、
「為替による価格の変動に協力してもらえるよう文書で伝える。」
「クライアントの担当者が、上司に説明しやすいような資料を作成して提示したりという工夫をしている。」
「クライアントとの日々のやりとりをエクセルで記録して、それを共有してもらうことでトラブル等を未然に防ぐ。」
などが挙げられました。

価格と関連して経営戦略、製品のPRをどうしているか?については、
・客層を選ぶ。
・品質70%がラインなら100%目指さず、70%台あたりを目指して短納期でスピード重視。
・自社の技術を目立ったプロジェクトに乗せて発信する。
(全く違うコミュニティに飛びこんでみる)

また、国内の環境基準が高く、環境コストが高く付くが、特に私達は、次世代の事を考え経営しているので技術だけではなく環境を守るための付加価値を理解してもらうようにする…等の事例が挙げられました。

以上のような内容で、みっちり3時間ほど活発な意見交換、情報交換がされました。

nadesiko3その後、サポーター会員、関連業者を交えての懇親会が同ホテルで開催され、筆者は、女性経営者の方々の、娘として、母親として、主婦としてのお話もお聞きすることができました。

最初から会社の後継者になる予定だった方から全くそんなつもりがなかったのに経営者候補になってしまった方まで、人の数だけ事情があり、経営者の方の悩みも多種多様に富んでいるようでした。

取材 文 宮崎純代

運営サイト 極めるWOMAN FACEBOOK


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