インタビュー

Posted on 2015-07-20
海外からも注目、異彩を放つアーティスト


異色アーティスト 刺繍する犬

異色アーティスト 刺繍する犬

Macの基板等の自分が世界と交信するツールを「文字」「刺繍」と「鉛」で表現する作品を次々と発表。沢山の熱狂的なマニアの支持を得るアーティスト、刺繍する犬 : Stitch Dog. 何と言っても、基板実物を忠実に刺繍で再現するという手仕事の美しさが半端なく驚異的。初めてネットで作品を目にしたのは、おそらく2009年頃、まだ「鉛」は登場しておらず、Macの画面上に並んだアイコンがリアルに刺繍で再現されていました。初期では、QRコードをアレンジしたマンコアート、閉経シリーズのショーツなど苦笑いしてしまうものなど。作品の写実性や緻密な美しさとともに、凝視せざるを得ない「気」が感じられます。
(「とび女展」にて取材。文中に比較的新しい作品の写真を挿入しています。クリックで大きく見ていただけます。)

取材と文 宮崎純代

手刺繍には残留思念やオーラが滲み出る。

———そもそもどうして刺繍と鉛を素材に選ばれたのですか?
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刺繍や手芸が好きだから始めたわけではないのです。もともとファンタジックなものをやるのは、好みじゃないですから。

昔、女性を社会活動や学問から遠ざけるために「刺繍」や「レース」という手仕事があてがわれたという説があるんですね。
アーティストになろうと決めた時に私は敢えてその技法で社会とコミットしようと選択しました。

ピアス 手刺繍+microchip

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Xbee FTDI Breakout PLU1031 XBee USBアダプター 基板提供SWITCHSCIENCE

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基板刺繍 【USB Host Shield】Sparkfun

基板刺繍 【USB Host Shield】Sparkfun

負荷がかかる作業である事は覚悟していましたが、膨大な時間を食って出来上がる面積は小さくて時に辛くなります。カタルシスもほぼありません。
時々自分に罰を与えているような気にさえなりますが、完成したら、やはり時間と技術力を込めたものならではものがあり、微細な残留思念や独特のオーラみたいなものがあるのが手刺繍の特徴です。airmac

そして鉛には音の遮蔽、放射能の遮断という機能の他、肉体の老化、魂の牢獄としての肉体を表すという意味があります。

鉛のような身体だとか、例えたりしますよね。若い人はなかなかわからないみたいですが、自分の肉体の老化とシンクロするんですよ。
パソコンも老朽化するので、それを表現するのには丁度いいんです。
それに質感が気に入りました。廃墟感も表現できますし。

———成る程。初期の制作は、どんな風に発展していきましたか?

布で作ったMacのキーボードにメッセージなどを刺繍し、日々ブログにUPしていったのが始まりです。ルサンチマン的なメッセージが多かったですね。
そのうちパソコンの形にしようかということになり、MacPC型の作品をアイコンやキーボードなどすべて手刺繍で制作しました。

———個人的に初期の作品で印象に残っているのが、赤い血(刺繍)が垂れていた白いMacなのですが。あれはどんな思いで制作されましたか?

その頃、つらいことがあったんですよ。まぁ今もつらいですけど。
文字で表現することもありますが、文字だけで表現しようとは思っていないので。無名の者がwebでテキストだけを読んでもらうのは大変で、作品の画像の方がダイレクトに伝わりやすいと思って制作しました。

———基板の写実なので、とっても細かい…想像を絶するほど細かい刺繍を施されているじゃないですか。やはり、作業されている時は、無の境地になるのですか?

編み物している時など何も考えず無になれるっていいますが、全然、そんなことはないです。過去のトラウマを思い出したり、もういろんなことを考えたりして雑念だらけです。

圧倒される細かさと手仕事の美しさ

徹底した写実の美しさに圧倒!

あのディープスポット『味園』で仲居さんをやっていたことも

———その頃、生活のための仕事はどうされていました?

求人広告の法人営業をしていました。テレアポして会社訪問をして契約を取り、完全歩合制で働いていました。

———意外です。広告デザインとかされたりする方面には進まれなかったのですか。

一応、美大卒なんですが、版画科出身なので、デザイン系ではないんです。ギャラリーで働いていたことはあります。
近いところでは、味園の宴会場で2年間仲居さんとして働いていました。
ホスト100人の宴会もあって、しんどかったけれど面白かったです。

味園では、現在、1階のギャラリーで、私のグッズを置いてもらっています。
http://clazymarket.com

———これからの活動は?

海外のアートフェアによく出展されるYODギャラリーさんがシンガポール、台湾で私の作品を売ってくれました。
引き続きアジア、そして今後は欧米と広く海外にも活動の幅を拡げていきたいです。

———とても楽しみです。これからの情報もしっかりチェックさせていただきます。

シンガポール 台湾でソールドアウトした作品

シンガポール 台湾でソールドアウトした作品

ブログ http://stitchdog.blogspot.jp
ショップhttp://stitchdog.thebase.in

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