インタビュー

Posted on 2015-04-04
女性が安心して一息つける漫画喫茶&ワークスペース


ワークブックルーム

ワークブックルーム(Waq Book Room) 金田 のぞみ

移転先2016年11月の記事はこちらです。WaqBookRoom(ワークブックルーム)は、主に漫画を扱うブックカフェ&ワークスペースです。金曜から日曜の週末限定のお店です。
オーナーの金田さんは、ずっと医療の専門職に従事されてこられました。オンとオフの切り替えが大変だったフルタイムから、現在は、パート勤務に切り替え、本業と副業をバランス良く両立されているようです。年齢的にもターニングポイントに立たれた時期に、様々なきっかけが重なって店をオープンされました。かなりスピーディに決断されたのは、安定した収入の柱をお持ちだという余裕から。ガツガツ感が全くない雰囲気が、お人柄とお店の空気感にも反映されていて素敵です。

取材と文 宮崎純代

ジャンルの括りはブックカフェの漫画版…

———私自身、漫画喫茶に詳しくないのでわからないのですが、漫画のジャンルも幅広くありますよね。こちらのお店は、どんな方々をターゲットにされていますか?

私と私の同年代の友人達が、職種はそれぞれ違うのですが、共通して漫画を読むのが好きだったので、ターゲットとしてはそんな友人達をイメージしました。私は、現在31歳なのですが、女性が30代に突入すると、続けてきた仕事で立ち止まったり、結婚はどうするか考えざるをえなかったり、色々としんどくなってくる時期だと思うのです。そんな同年代の女性達が、一息付ける場所があればいいなと思いました。ワークブックルーム
チェーン展開しているインタネーットカフェだと、何万冊も漫画があって、広くて便利な所がありますが、暗かったり、女性ひとりだと入りにくかったりします。また、沢山本があってもどれから手を付けていいかわからないという経験が私自身にもあるので、もっと数を絞った本棚を作りたいと思いました。
また、カフェで読書ができても、漫画を読むのは抵抗がある女性も少なくないので、そんな抵抗なく楽しめる店がいいなと思いました。

———じゃあ、「女性のための」がコンセプトなのですね。

でも実際、はじめてみると意外といらっしゃるのは男性が多いですね。

———(笑) 場所柄もあるのでしょうか?

ですかね。ふらっと入って来てくださる一見さんは、男性の方が多いですね。

———漫画のベスト10みたいなものはあるのですか?

宝島社から読者アンケートなどを元に人気の漫画を紹介した本が出されています。そういう評判を参考にしつつ、自分が読んでみてお薦めしたいものを置いています。

———お店が明るくていいですね。ぱっと見たところ映画になった漫画が多いのでしょうか?

間接照明で雰囲気を出した方がいいかなとも思ったのですが、読書だけでなく仕事や勉強などワークスペースとしても使って貰いたかったし、「読む」という作業を考えたらこうなりました。
扱う作品は、映画になった漫画とか、有名どころも押さえているつもりです。ただ、男性のお客さんが好まれる長編ものは、長すぎてここで読むには向いてない気がします。ですから読みやすい短編とかギャグものとかを充実させていきたいですね。

ターニングポイントは、人との出会い、本との出合い

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———ところで、医療の仕事をされていて、全く異分野の漫画喫茶をやろうとされたきっかけは何だったのでしょうか?

仕事柄、患者さんと向き合う日々のなかで、体力的にも精神的にもしんどくなってきた時期だったというのがあります。実際の現場では、向き合い過ぎないというか、オンオフのバランスを上手く取ることが大切だと思うのですが、私にはなかなか上手くできない部分がありました。
いろんなことが積み重なり、30歳になった時、一度リセットする必要があると考え、常勤を辞めてパート勤務で働き始めました。
そうすると、今度は自由な時間が出来たので、有効に時間を使いたい、何か新しいことをやりたいという気持ちが芽生えてきたのです。2014年の春です。

———そうなのですか。医療関連の職業から漫画喫茶となると珍しいので、以前から本屋経営に憧れがあったとか、もっと前に計画なりされていたのだと勝手に想像していたのですが、そうでもなかったのですね。

医療関係の専門職は、学生時代から資格取得のために向かっていく日々だし、交友関係も同じような業種の人たちの範囲内で収まってしまいがちで、異業界と交流するのは珍しいです。異業種に参入することに、最初は自責の念さえありました。以前の職場で仕事を頑張り切れたわけではなかったので、「逃げ出す」ように思えたからです。

それで最初は時間が出来たことで、読めなかった本を読んだり、なかなか書けなかったブログを更新したりしはじめました。
2年前ぐらいからノマドワーカーが話題になり、その延長でコワーキングスペースも流行ってきていて興味がありました。そこで、私も東梅田にあるコワーキングスペースBiz Libraryさんに足を運んでみて、いろんな働き方をしている人と出会って刺激を受けました。催しもされていましたのでそれに参加したりもしました。
これがターニングポイントになったのだと思いますが、そこからが急いだ感はありますね。

——— (笑) 開業まで早いですよね。

転機になった本

転機になった本

いろんな刺激を受けながら自分もやってみたいという感覚になり、具体的にカフェ開業の本を見つけて読んだことで転機が重なりました。
思いついてすぐに実行に移せたのは、それだけで生計を立てようとは思わなかったことが大きいと思います。

———では、その後、ご自分の手持ちの漫画を集めて…といった流れになるのですか?

友人に珍しく飲食業の人がいたので、その人に話をして背中を押してもらった感じです。
物件探しに付き合ってもらったり、内装業者さんを紹介してもらったりしました。そして2014年7月に賃貸契約、10月にオープンしました。
中学や高校時代からの友人にも相談に乗ってもらったり応援してもらったりしています。漫画を回し読みしていた原点の頃の友人達です。
現在のところ、ご利用頂いているのは、友人関係3分の1、コワーキングスペースなどでの繋がりの方3分の1、一見で来られたお客さん3分の1、といった感じです。

たのしむことを忘れず、頑張り過ぎない経営

———今後の展開はどのように計画されていますか?

お客さんを増やすというより、こんなお店があることをもっと知ってもらいたいです。顔が見えるカタチの繋がりからスタートを切れたので、今後も、雑誌に広告を出してお客さんを広く集めるというよりも、ふとしたキッカケで本当に興味を持ってくれた方に来ていただけたら嬉しいです。
趣味ではじめた部分が大きいですし、頑張り過ぎるとしんどくなるので、赤字をなんとかしようと思って楽しくなくなってしまうのではなく、自分の人生にプラスになるように、細く長く続けていきたいですね。
自分も店をやることで、今まで読めていなかった漫画を読むようにもなりましたし。

———イベントも増やしていかれたいそうですね。

一人で立ち寄るようなこういう店に繋がりを求めて来る人は稀だと思うので、平日の夜など店を閉めている時間に、ちょっとしたスペース利用をしたい人に格安で利用してもらえたらいいなあと考えています。

———医療のお仕事で生活を支えて、漫画喫茶経営で生きがいを実現するという、これからも2足のわらじでやっていかれる感じでしょうか。

そうですね。医療の仕事もパート勤務とはいえやりがいがありますし、両方やっていきたいですね。今のところ、お店で生計立てていこうとは考えてはいないです。先のことはわかりませんが。

学生さんとか、10代20代の若い人にも、もっと来て欲しいですね。料金も安くしていますので。紙の本の良さを知ってもらいたいです。

http://waqbookroom-osaka.jimdo.com
ワークブックルーム(Waq Book Room)
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