対談

Posted on 2016-04-18
お野菜談義、食の情報のウソとホント


お野菜対談

「かわず」オーナー竹内保史 × 西本博子 フードインストラクター&ダンサー

野菜をテーマに味覚にこだわった野菜創作料理店「かわず」のオーナー竹内保史さんと野菜に特化したフードインストラクターでプロダンサーでもある西本博子さんに対談していただきました。お野菜キーワードで、お二人の共通の疑問点や賛成意見など、食についてビジネスについてお話は尽きる事がありませんでした。

取材と文 宮崎純代

有機、無農薬よりずっと大事なもの

———まずは、お二人のお仕事の紹介などからどうぞ。
かわず
西本:私の仕事は、今、食育とフードインストラクターの活動が基盤にあります。食育に関することになると、小さなお子様がいらっしゃるお母さんたちに対してや、これから健康にもっと意識を向けようという40代50代の方々に『大人のための食育』をお伝えしています。
また、私が色々学んできたなかで、興味のある部分、野菜、果物に特化した内容、そして油や食品添加物について、この4部門でセミナーをやらせていただいています。なかなか、どのようにお伝えしたらいいかは簡単ではないですね。

竹内:なるほど、そうですね。当店は、野菜をテーマにした創作料理を提供しているのですが、私が、サラリーマン時代に野菜ソムリエの資格を取得しまして、現在、かわずの店は、7年目に入ります。
野菜が私たちの食生活に重要というのは理解していても、いざ提供する側になるとぼんやりしていて掴みどころが無いといいますか、野菜に対して外食でお金を出す意識というのが一般的に少ないように思います。勿論、今後そういうニーズが増えていくことだとは思うのですが、私なんかも子どもを連れて外食する時、どうしても肉っ気が出てくるのですね。
その中で、いかに野菜を取るかとなるととても難しいテーマなのかなと思います。

店をスタートする前、野菜ソムリエになる勉強をしていた時に、有機野菜や無農薬が全てではないと教えてもらいました。

西本:それは私も食育学で勉強しました。

竹内:有機や完全無農薬にこだわる理由は何なのか?それよりも身近に野菜を食べることが優先ではないかと。私は、その考えに賛成しました。たとえば、有機のサラダ、ほんの少しの量で2000円近くする。野菜を食べにきたのにお財布事情で食べられない。和牛やふぐに同じ値段出すのと野菜だけで家族1万近く掛かるのとでは、普通、同じ価値感にはならないですよね。

よくお客さんに「これは契約農家さんのですか?」とか「有機ですか?」と訊かれますが、全く気にせず、一切関係なくやっています。
というのも世界的に見て日本の残留農薬の基準はなかなか厳しいのですよ。だから今の日本の風潮で、減農薬している状態が基本なのです。
完全無農薬というのは王道かもしれないけれど、土壌も凄い手間が掛かるし、周りの農家の方の農薬散布量も影響するじゃないですか。一つの畑がやっても駄目なわけで、そういうのも全部が全部、本当にやっているのかなと私は、疑問に思うのです。
厚生労働省 残留農薬について

西本:実際、見に行けないですからね。

竹内:ですから、有機だ無農薬だとこだわるよりも美味しい料理を食べながら結果的に野菜も沢山食べられたというのが一番いいのではないかと思ってやっているんですよ。

私は、両親共働きで祖母に育てられたのですが、食卓は、粗食でした。里芋の煮物、れんこんの酢の物、ぜんまいの和え物などが当たり前だったのですが、現在の食卓は、食育が大事とはいえ、核家族化でそれは難しいですね。
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西本:そういう食卓を求めることそのものが難しいですしね。
今は、食へのこだわり、ポリシーをどこで線引きするかなんですよね。
たとえば、小さいお子さんのお母さんで有機にこだわっておられる方がいますが、年がら年中そんなに有機が収穫できるのか、お財布事情はどうなるのかってことなんです。

竹内:ネット社会になってSNSが発達したことで、今まで取り上げられなかった少数派の意見がクローズアップされるようにもなったようですね。
例えば、何か飲んでブツブツが出来たとか凄い少数派でも話題になって、それを逆手にビジネスしたり、権威付けしたり・・・
要するに、本筋よりも枝葉が多い印象があります。

野菜に対するハードルが高い男性

西本:女性って男性より野菜を積極的に食べたいと思いますし、「かわず」さんのトマトギョーザなんかおもしろいし、トマト鍋や雑炊までいただけて美味しそうと思うし、どんな組み合わせがあるか凄く興味が湧きますね。

竹内:宴会料理は、9品お出ししていて、とにかく野菜を散りばめているのです。量もとても多いのですが、おもしろいことに、女性が多いグループほど食べ残しが無いですね。残されるのは男性が多いグループです。

———それは男性の方が、お酒を沢山飲むからでは?

竹内:違うんです。女性も飲みますから。単に女性の方が、野菜に対するハードルが低いのです。男性は、「野菜?何食べるねん」となってハードルが高いのです。だから、うちの店に来られる男性は、野菜を食べることへの意識の高い人が多いです。
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西本:主人と外食したり、お酒を飲みに行く時、「あそこのお店、○○の野菜が美味しいから行こう」と言ってもピンと来ないみたいなんですね。肉ががっつりある料理の方がお酒もすすむみたいに思っています。野菜はサラダだけではないと言ってもイメージが膨らまないみたいですね。

竹内 : そう、そこなんです。意識を覆さない限り、外食のなかの野菜の位置づけが難しいのです。

一般的には、病気して、野菜を食べる大切さに目覚めましたというような療法的な気づきでしか意識が変わらないのかなとも思いますね。

西本 : 心療内科に勤めていたことがあるのですが、結局、食生活に全てリンクしているんですね。どこの科で診てもらっても悪くないけれどおかしい。そこで薬で抑えたりするわけですが、最終的には、食事療法の指導をされたりするわけです。

竹内 : 人間を車に例えるなら、ガソリンの質が悪ければ潰れますよねという単純な話なんですよね。

それから、流通の問題についてですが、大根は普通葉っぱが付いていますが、葉っぱを付けて出荷すると大根が2倍入るところ1本になるので葉っぱを切り捨てていますよね。葉を切りとらないと大根の身の養分を吸い上げるというのもあります。でも葉っぱは、緑黄色野菜なんですよね。
本筋から外れているんですよ、これも枝葉ばかり見ているんです。

————そう、大根の葉を刻んでご飯に入れたりしましたよ。

西本 : 食に関しては、知れば知るほど堂々めぐりになってしまうことが多いですね。
コンビニのカット野菜についてどう思いますか?

竹内:野菜ソムリエからしたらあれはNOですよ。でも野菜を普段食べられないのだったら食べた方がいいと思います。

———「かわず」さんは、近々東京進出の予定だそうですが…

竹内:大阪で2年苦労するなら東京で1年で結果が出ると思っていますね。
大阪は保守的。東京の流行は、東京の地方出身者が作っているみたいなもので自分から情報発信したい人が多いです。ツイッターも東京からが一番多いし、あまり知られてなさそうな路地のお店がお客さんでいっぱいだったなんてことは、そういう発信力からだと思います。

———東京は変な人は変な人で沢山いますしね。

竹内:絶対的に層が大きいのでマイナーの層も大きいのですよ、地方都市になるとマイナーはマイナーで少ないままなんです。

一同:いろいろ難しいですねー。

対談場所 野菜創作料理「かわず」店紹介動画

野菜創作料理「かわず」 530-0047 大阪市北区西天満5-8-12 1
http://www.kawazu-osaka.jp

HIROKOブログ 野菜果物に特化したフードインストラクター
タヒチアンダンサー
http://ameblo.jp/hirohirowest/

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